うろちょろ・ザ・ワールド

ワーホリビザでいろんな国に住んでみたり、バックパックで旅したり。since 2017~

旅のはじまりはセルビアから。

 

スコットランドでの1年間の暮らしを終えて、コロナ禍が始まってから約3年間ぬくぬく温めてきた旅に出る時が来たので、それに合わせてブログを始めようと思います。

私と同じように旅が好きな人たちと、私なりの旅の仕方、旅の面白さなどなどシェアできたらうれしいです!

 

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スコットランドを出る前日の最後のお散歩。奇跡的な晴天。)

 

エディンバラでの生活についてものちのち書こう。

 

思い出が詰まった大好きなお家にお別れをして、空港直行バスに乗ってエディンバラ空港へ。

エディンバラは空港行きのバスAIR LINKが24時間走っていて空港⇆市内のアクセスがとっても良き。

しかも片道£4.5で他国と比べても相当お得だし便利で良心的。

 

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一人あたりの年間飲酒量も、飲酒が起因の死亡率も世界トップクラスの少々問題児スコットランド

空港のパブは深夜であろうが早朝4時であろうが陽気なスコティッシュで大抵満席。

 

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("PRAY FOR DELAY"「遅延を祈る」。もちろん満席。)

エディンバラからセルビアの首都バルグレードまではライアンエアーで3時間のフライト。

ヨーロッパを周遊した経験があれば知ってる人も多いと思うけれど、ヨーロッパ最強格安LCCと呼ばれるRyanair。

周りの友達や同僚からもこの航空会社のいい経験話を全く聞かないので意識して避けていた私。

急なフライトキャンセルとか変更とかがとっても多いらしく。

しかも安さをギリギリまで徹底追求したRyanairは

  1. オンラインでチェックインをしなければチェックイン手数料€45
  2. ボーディングパスを印刷して持参しなければ追加手数料€15
  3. 預け荷物の厳しい重量チェック。オーバーすれば追加料金。
  4. 搭乗直前にゲートで機内持ち込み手荷物の厳しいサイズチェック。オーバーすれば追加料金。

色んな手段と頭を使って利用客からお金を搾り取ろうと尽力している。

 

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座席頭部に付けられた非常時ガイドのシュールなイラストはすごく好きなんだけれど。


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おもしろい。

こういうの放っておけないタイプ。

ドミと私は預け荷物の重量を2人合わせて余裕で6kgオーバー。

私はオンラインチェックインも済ませていなければボーディングパスの印刷も未持参。

どうしたわけか私だけオンラインチェックイン、ボーディングパスの確認もアプリから出来なかったんですね。

預け荷物も機内持ち込み手荷物も重量オーバーしていたのはうまいこと誤魔化そうと思っていたのだけど。

結果、なにも突っ込まれることなく、手数料0で搭乗手続き終了。

1分くらいでちゃちゃっとやってくれたお姉さん。

聞いていた話と全然違いましたね。

空港職員もパブで一杯ひっかけてほろ酔いなのか、ただ適当な国民性なのかどちらかは定かじゃないけどラッキーな展開で旅のスタートを切れました。

悪い評判で有名なRyanairだけど、エディンバラ空港のRyanairを利用する場合は他空港よりはちょっとリラックス出来るかもしれないね。

保証はなし。

 

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私たちの祈りが無事通じたあとはパブ全体の祈りも完璧に通じてフライトは1時間半遅れで出発。

 

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ブダペストに到着。

ドミのお父さんがセルビアから片道何時間もかけて車で迎えに来てくれました。


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旅のはじまりはドミの家族が住むセルビア

田舎で約2週間ゆっくり亀時間を過ごしてます。

ドミもドミのの家族もハンガリー人なんだけれど、セルビア北部はもともとハンガリーの領土の一部だったという歴史的な背景があってこの辺りはハンガリー人の割合が多いのです。

ドミのお父さんやおばあちゃん、村の人たちと2年ぶりに再会して2年分のお話を沢山したり、ひたすらおいしいご飯を食べさせてもらってひどく甘やかされたり、普段絶対しない昼寝を毎日2時間くらいしたり1日中絵を描いたり畑で犬と日光浴したり。

 

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(おばあちゃんちの畑 feat.近所の猫)

 

優しいドミがワッフルを焼いてくれて、バニラアイスクリームをたっぷり乗せて食べるという朝からわんぱく行為をしたり。

 

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リビングのテーブルを庭に移動して朝食会。

 

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馬車に乗ったりシーソーに乗ったり朝から日曜市で豚の丸焼きを食べたり、深妙な面持ちで毎朝体重計に乗ったりもしている。

 

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ファーマーズマーケットで私の血肉となった豚の丸焼き。

ヘビー級のセルビア式朝ごはん。 

 

わたしたちがいるのはセルビア北部にあるキシュヘゲシュ(2年経っても高頻度で噛む)という人口約5000人ほどのめちゃくちゃ小さな村。

2年前ここに初めて来た時の衝撃は今でも忘れない。

まじで何もない。

村の中心地にあるのは小さい食料品店が2つ、チャイニーズ系の何でも屋さん、パン屋さん、薬局、精肉店

その他民家。

ちょっと歩いて中心地から離れると見渡す限り農地が広がっている。

360度地平線。

いろんな家畜の匂いと薪を炊く匂いが空気中に漂っていて、時間が止まってるかのように静か。

どこにいても小鳥のさえずりがよく響く。

日本の旧車市場じゃ相当価値がつきそうなクラシックカーや、日本じゃ10年前に廃車になってるだろうレベルのおんぼろ車が何度も何度も手修理されて普通に走っている。

土や炭で顔を真っ黒にした風情しかないおっちゃんが、3秒後に車輪が外れそうなおんぼろ自転車を口笛吹きながらふらふら走らせている。

馬車が道路を走っている。


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こんな光景を教科書のなか以外で見られると思ってなかった。。

名古屋に引っ越したあと、"札幌は田舎"と愛する地元を小馬鹿にしていた自分を本気で殴りたくなるくらいここは規格外のど田舎。

 

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でもこの本気でなにもない村での暮らしが私は大好きで大好きでたまらないんですね。

シンプルな暮らしがどれだけ贅沢かを学んだ場所。

家族代々繋いできた伝統的な暮らし。

支えてあって暮らすコミュニティのあり方。

仕事と余暇の時間の使い方と価値観。

本気で何もないはずの小さな村に詰まった生活の知恵や魅力、生きるための術、幸せの鍵。

 

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子どもの為にお父さんがお庭に作った手作りの遊具。


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ブランコも木のおうちも全部手作り。

家族を中心に考えて生活できる余裕と時間がここにはある。

 

2020年から2021年に5ヶ月間ここで生活した中で私が得たもの、思い出、学んだ知恵や歴史や文化、ハンガリー料理、セルビア料理、たくさんシェアしたいものがあるのでそれはまた今度!

 

ではでは。