うろちょろ・ザ・ワールド

ワーホリビザでいろんな国に住んでみたり、バックパックで旅したり。since 2017~

夢の国へ。インドのウェルカムサプライズ。

 

熱中症でぼーっとしていた頭もエアコンガンガンの機内でしっかり冷え切り、5時間のフライトを経て南インドのコチン国際空港に到着。

 

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インド。

今回ようやく訪れることが出来たこの国は私にとってとっても特別な国なんですね。

行ったこともないのに夢の国ってずっと呼んでます。

みんなにとっての夢の国はディズニーランドでも、私にとっての夢の国は頑なにインドなのです。

理由は、

カレーが世界一好きな食べ物だから。

間違いなくこれが答えですね。

カレーです。

もちろんそれ以外にも私を惹きつける魅力はたくさんあるけれど、一番大きな理由は間違いなくカレーです。

 

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バックパックで旅することに強く魅了され始めた4年前。

それから夢中でいろんな人の旅本、旅ブログを読み漁ったり、旅友達の旅話を聞いたり。

色んな国のストーリーを書く中でもインドは常に私の右脳を支配していたんですね。

カレーから人々の暮らしからムンバイの列車から死体で溢れる聖なるガンジス川から、私の冒険心をくすぐり散らかしてやまない魅惑の国。

 

そんな中でも私が最初に選んだのは南インド

今回は「インドの楽園」と称される、南インドの最南部に位置するケララ州をメインにじっくり旅をする予定。

気候も穏やかで、ヤシの木からバナナの木、南国の植物と自然に囲まれたインドのリゾート地。

教育水準も高くて、識字率はインド一なんだとか。

なによりインド人含めみんなが口を揃えていうのが、ケララは人が良い!

6年前、一人旅の最初の土地にインドを選び、大洗礼を浴びてインド嫌いになったドミ。

カレーという食べ物も知らなかったくらい何のリサーチもなくインドに飛び立ったという。

 

インドに対する基礎知識もなく完全無防備だったドミ。

ぼったくられたり、トゥクトゥクに拉致されたり、大量のインド人に追いかけられたり、ゲイにレイプされそうになったり色々あったみたいだけど、南インドではいい人に出会っていい経験をしたらしい。

インドは特別な国なので、いろんな意味で準備ができた人だけが楽しめる国なんだろうなーと思っている。

よく「行きは2人、帰りは1人」って言われるくらい、ハードルの高い国。

基本的に何ひとつ予想通りにいかないってことが理由なんだと思うけれど。

たくさん旅して色んな経験をして旅慣れしたドミも、このタイミングでインドに戻って自分の変化と成長を見られるのが楽しみなんだって。

私も準備万端だー!


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インド行きの飛行機の中でも仮眠を取り損ねた私は、瀕死状態のままコチン国際空港に降り立ちそのまま入国審査へ。

今回私たちは1ヶ月のEーvisaを取りました。

インドの電子観光ビザは3種類あって、その中から自分の観光目的に適したものを選んで申請します。

期間の区切りは30日、1年、5年。

もうこの時点でおもしろいですね。

観光期間5年

ちなみに、日本は世界でも唯一アライバルビザ(空港到着時に取得するビザ)が取得可能な国なんですね。

60日間滞在出来ます。

とはいえここはインドという国、何があってもおかしくないので、事前にオンラインでビザの申請済ませることにしました。

3日後にはビザ承認のメールが届いたのでそれをプリントして持参するだけ。

ちなみにインドビザは取得に必要な質問項目が必要以上に多ければ質問内容もおかしくて有名なんだけれど、本当に噂通りでおかしくて面白かったです。

入国歴があればそれ以上に変な質問が増えるらしく、ドミは私の2倍の時間をかけてインドの悪口を言いながら質問と睨めっこしてました。

ゾッとします。

 

今回私たちはビザのプリント用紙、PCR検査の陰性証明書、エア・スヴィダの自己申告フォーム登録とそのプリント用紙を用意していきました。

旅の経験が私よりも豊富で、同時に空港で入国に手こずった経験も豊富なドミはフライト関係に対しては慎重派。

なんとかなるっしょ主義(面倒くさがり)の私に対して、しっかり全書類をプリントして準備万端状態にし、ストレスを溜めない主義のドミ。

しかし目の前に並んでいたロシア人が入国審査を受けている最中に、ドミは大事なことに気付きます。

「…ダミーチケット取るの忘れた…」

インドは入国の際、帰りのチケットか他国への出国チケット(リターンチケット)の提示が基本求められるんですね。

不法長期滞在を防ぐためです。

6年前に同じくここコチン国際空港からインドに降り立ったドミは、入国審査の際一人個室に連れて行かれ、1時間拷問のように質問攻撃を受けたあげく、あやうく入国拒否を受けるところだったらしい。

そのトラウマでいつも以上に慎重になっていたものの、出発直前まで詰め詰めのスケジュールだったあげくの果て、2人ともすっかり忘れてました。

ちなみにダミーチケットというのは、帰国の予定が立てられない人が入国審査を通過するためのいわば仮のリターンチケットみたいなものです。

 

どうするどうする言ってる間に目の前のロシア人が審査を済ませて私の番が来ちゃったので恐る恐る審査官の元へ。

 

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椅子まで置かれている時点で長丁場を覚悟させます。

椅子があるイミグレなんて見たことないですね。

私の経験上、リターンチケットの提示なしにすり抜けられたことはあるけれど、提示を求められれば拒否することはできません。

「なんせここはインドだし、必要書類以外まで求められるかもなあ」と思っていたら。。

なんにも聞かれなかったー!

おじちゃんみんなずっとニコニコしてるし!

「日本はいい国なのになんでこんなところにいるんだ!」とかたくさん母国を褒めてくれたりもしました。

隣の審査員のおじちゃんは審査中にサッカーの話とかしてるしね。

聞いてたインドと全然違う!

ドミもびっくり。

6年前に来たときは、飛行機に乗る白人は全員インド人だったそう。

到着口を出た直後から空港中のインド人の視線を一斉に浴びて、そのままドミに向かって大量の人たちが勢いよく押し寄せてきても写真を撮られたり身体を触られたり揉みくちゃにされたんだって。

6年後の2022年、コロナ明けのインドは全く別の顔してました。

インドも成長したのかもしれないね。

 

誰も追いかけてこないことが無性に嬉しそうなドミ。

そんなわけで入国審査を済ませた後は空港でSIMカードをゲット。

これもスムーズに3分で終わるという、日本以上の効率の良さと簡易さを披露してきます。

聞いてたインドと全然違う!

 

私たちが到着した頃は夜の8時を過ぎていて、携帯会社が既に閉まっている為開通作業が翌日の朝8時以降にしか出来ないとのこと。

 

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「明日の朝自分でやってね〜カンタンダヨ〜。」とおじさんに呑気に言われ、500ルピーを支払います。

初っ端から既にぼったくりに合っているのかもしれない。。と疑いの目を向けていた私だったけれど、次の日何の問題もなくカンタンに開通出来ました。

しかも翌日にちゃんと開通できたか連絡までくれた!

予想をいい意味で裏切られて快適そうなドミの横で、私はなんだか物足りないような気持ちになりながら

宿泊先まで向かいます。

エアコンが効いた空港を出た瞬間に全身に押し寄せる蒸し暑さと空気、嗅いだことない土地の匂い。

アジア独特の生きるエネルギーを細胞で感じる。

この感覚を味わうたびにいつも生きてるなあと実感するんですね。

 

さて、最終便とされる21時5分発のバスに乗らなくてはいけない私たち。

バス乗り場を示す看板も何もないので、バス乗り場らしき場所を探していると2つのバスが停まる広場を発見。

1つのバスに大量の男性が押し寄せているので、きっとこれが私たちのパスだろうと運転手に確認しようと話しかけると、

ガン無視です。

英語が話せないのかと思ったものの、振り向きさえもしてくれない。

「おーーい」「おーーーーーい」と辛抱強く話しかけ続ける私たちに対して1ミリも動じないガン無視のプロ。

そんな私たちを見かねたのか、隣のバスの運転手が「どこまで行きたいんだ」と私たちに声をかけてくれます。

行き先を伝えると、「15分後にこのバスが出るからこれに乗っていけ」とのこと!

どういう仕組みなのかよくわからないけど、優しい運転手さんに救われて無事バスに乗り込むことに成功。

私たちの宿泊先を伝えると、目的地までの交通手段を何パターンも教えてくれたり、「降りるとき教えるからここにいてな」と運転席の一番近くに私たちを座らせて、周りのインド人から守るように面倒見てくれた運転手のおじちゃんと運賃回収のおばさん。

インド人めっちゃ優しいー!

 

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バス運賃は30ルピー。

50円くらいですね。

安っ。


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目の前のおじちゃんの財布が紙パックのジュースで一目惚れしました。

これが本物のサステナブル


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駅で降ろして貰い、バスからメトロに乗り換え。

チケット12.5ルピー。(22円)

安っ。

メトロからトゥクトゥクに乗り換えて、約2時間かけて宿泊先に到着したのは23時。


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脳内で何度も旅した国についに足をつけている。

こうやってやりたいことができる環境が与えられていること、自分の夢を応援してくれる人がいる自分は幸せ者です。

インドでまた色んな経験積み重ねて、レベルアップできるといいな。

 

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移動で疲れていたけど興奮した気持ちが収まらないのと、夜な夜な蚊が大はしゃぎして私の血でパーティーを楽しんでいたので初日の夜は朝まで寝つけませんでした。

 

今日から1ヶ月間、カレー漬けの日々が始まる!

最高だーーーーーい!

 

ではでは。

アラブの本気。砂漠で死にそうになる。

 

目的地のインドまでは、セルビアのバルグレードからアラブ首長国連邦アブダビで一旦トランジット。

アブダビに到着したのは深夜2時。

フライトの都合上夕食をを逃してお腹ペコペコの私たちはアブダビの空港でシャワルマでも買おうと期待を膨らませていたのですが、いざ着くとご飯を食べられるお店がなにもない。

仕方ないので売店で1週間分くらいのスナックを買い込んで深夜のお菓子パーティーをすることにしました。

ものすごいスピードでお菓子の袋を次々開けながら、無言で食らいつく私たちの光景を続々通りすがる空港職員グループに横目で見られながらお腹を満たします。

 

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インドのコチへのフライトはこの日の午後2時半。

約12時間のトランジットなので、まずは空港で軽く仮眠を取ります。


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取ろうとします。


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予想通りアブダビも肘掛けなしの座椅子が全くなく、空港による空港泊ストライキが起きていたので私たちもストライキストライキをします。


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試行錯誤を重ねるドミ。

反対側の座椅子で全く同じことが行われてるんですけどね。

周りで寝ている人もちらほらいるので無言で。


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難航している模様。。

 

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30分くらい葛藤したあげく、苦肉の策でこの体勢に落ち着いたドミは、誇らしそうな顔ですーすー寝てました。

肘掛け部分にお腹を当てて全身をくねらせ、隙間を最大限に生かしつつ、肘掛けの隙間に脚を入れて脚を伸ばすスペースを作り肘掛けがあることを感じさせないという圧倒的な頭脳戦勝利です

私も真似っこしてこの体制で就寝です。

"Work smarter, not harder."「懸命にではなく賢く働け」とはまさにこういうことですね。

 

風邪をひいて鼻水が止まらないのと、私の座椅子の真上のエアコンがガンガンに効いていて凍えてた私は2時間も仮眠が取れず。

7時にはドミも起床して作戦会議をします。

フライトチケットを購入した時は、「12時間もトランジットがあるから、街に出てお昼ご飯にシャワルマでも食べよう!」という話だったのですが、ここで発生した問題はバス

1時間おきに市内と空港間のシャトルバスがあるというのはリサーチ済だったので寝不足のむくみ顔でバスチケットを購入しに向かった私たち。

チケットの自販売機でチケットを購入しようとしたものの、一回利用のチケットが見当たらない。。

仕方なくカウンターに出来た列に並び、待つこと1分、3分、10分。。

 

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こういう感じの職員のアラブの男性(以下アラブ)がデスクに膝をつきながらパソコンと睨み合いをして黙って座っている。

私たち含めて列に並ぶ5人の頭上に大量に浮かぶ「?」。

先頭の男性は何語かわからない言語で黙って座り込む職員に話しかけるものの、素晴らしいガン無視を披露するアラブ。

ものすごいガン無視だな、と思っていたその時、突如アラブが右手でチケット販売機をピーンッと指差し、

 

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「パソコンが動かねえんだよ!!!」

 

と空港が静まり返るほどの大声量でブチギレかましてました。

私は怒鳴って声を上げる男の人が指3本に入るくらい大嫌いなので、バスに乗る気もシャワルマを食べる気も完全に失せましたね。

完全に目は覚めましたけど。

じゃあこの辺で他に出来ることないかなーとドミと地図を確認すると、徒歩圏内にショッピングモールが!

さっそく歩いて向かいます。

 

徒歩圏内とはいえ、空港から最短距離にあるショッピングモールまでは徒歩40分。

私もドミも歩くのが苦痛じゃないタイプの人間なので、私たちにとっての徒歩圏内は低く見積もって1時間くらいなところです。

特に旅中はお金も節約できるし健康的だし街の細かいところまで見られて一石三鳥なのです。

「まだ朝の8時だし、中東は暑いっていうけどまあなんとかなるよねー」とアラブを甘く見ていた自分を砂漠に埋めたくなるほど灼熱のアブダビ

エアコンで冷え切っていた私の身体は空港をでてものの5分で煮えあがり、ゼェゼェしながら歩く私たち。

超睡眠不足からの早朝のこれは拷問としか思えなかったですね。

タクシー捕まえれよって話なんですけど、なんせ私たちにとっては気温40度の砂漠であれ40分は徒歩圏内なのでここでクシーにお金使えば負けだと励まし合い、私たちは死ぬ気でショッピングモールへ歩き続けます。

 

まあそれにしても、外に誰もいない。

 

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私たち以外本気で誰も歩いていない。。

 

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アラブ出身のアラブたちにとってもこの気候は暑すぎて外に出るのは危険だと承認済みみたいですね。

何台ものタクシーの運ちゃんが私たちに向かってクラクションを鳴らしてきて、その度にノーサインを送る私たちをモンスターを見るような目で不思議そうにじろじろみていた!

確かに整備された歩行者用道路もなくて、うちらは車道の横の砂利の上を歩いている。

見かけたのは空港近くの工事現場で働くインド人やパキスタン人の移民労働者たち数人。

なんせドバイの人口の90%が外国人だという。

家族を支えるために自分の国を出て、汗水垂らしながら夏場には50度にもなる灼熱の太陽の元、限界の中で働く出稼ぎ労働者の人たちの横を通り過ぎてなんだか心苦しくなったなあ。

一部に偏り溢れるお金と、富まぬ人たちの素朴な営み。

お金持ちのアラブたちはエアコンがガンガン効いた車でそんな人たちの横を走り去っていく。

 

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ただ歩いてるだけで5秒後に他界しそうなくらい暑いのに、肉体労働をしているかっこいい男の背中に励まされて、ドミとも励ましあってようやく到着したショッピングモール。


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エアコン効いた屋内に入った瞬間泣きそうになりましたね。

ラソン完走したみたいな達成感最高でした。

完走したこともマラソン走ったこともないけど!

 

ショッピングモールにある巨大スーパーマーケットでまずは朝ごはんを買い込んでフードコートでちゃんとした食事にありつきます。

インドでスパイス漬けになる前に、ノースパイスご飯の食べ納めをしようとドミと話をしていたんだけど、結局ドミは余裕でビリヤニ買ってました。

ビリヤニおいしいよね。

 

朝ごはんを食べた後はまたスーパーに出戻りしてアラブの食生活を覗き見したり、お昼ご飯とお菓子を買い込んで地獄の復路に戻ります。

この時点で12時前なのでお天道様カンカンですね。

想像するだけで熱中症になりそうなくらい怖くなったので、私はお腹いっぱいにも関わらずアイスを買っていざ灼熱の世界へ。

5秒で溶けたアイスを頼りに歩くこと10分、私に異変が起こります。

満腹になった直後に歩き始めた為に腹痛が起こる。

風邪のせいで鼻水が止まらなく流れて、鼻がブロックされているので鼻呼吸が出来ず完全なる口呼吸に。

実質砂漠を歩いているので、脱水症状を防ぐためにドミがこまめに水分を取るように面倒を見てくれていたものの、お腹いっぱいで水分もろくに胃に入らず水を飲めば口呼吸も不可能になって呼吸口が途絶える。

そんでもって太陽本領発揮しすぎてます。

完全に熱中症になりました。

アラブ諸国で荒ぶる私。

頭がぼーっとしてフラフラして倒れる手前です。

残り20分はほぼどうやって空港まで辿り着いたか記憶にないですね。

タクシー捕まえようと考えたものの大事な時に限ってタクシーがいなかった!

朝はあんだけ大量にいたやん!

ドミが私のバックパックまで持ってくれたり、私のために何度も止まって献身的に面倒見てくれたりしたおかげでなんとか無事空港までたどり着いた私たち。

空港手前の最後の5分くらいは完全に頭の中でZARD「負けないで」が流れてましたね。

負けなかったよ。。

 

本来ショッピングモールというものに全く興味がない私たちが盛大にショッピングモールを楽しみ、完全にアラブの本気を見せつけられました。

しばらくアラブとは距離をおきたいと思います。

カレーが世界で一番好きな食べ物である私が、夢の国であるインドに行く手前で死ぬかと思った日。

私の命を救ってくれたドミに頭があがりません。

 

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ギリギリでコチ行きのフライトにチェックインできた私たち。

コチ到着後はまさかのサプライズが待っていました〜。

 

ではでは。

ウィーンで食べて食べて食べる。

 

今回ウィーンには合計で4日間の滞在予定。

ドミのマミーと出来るだけたくさん時間を過ごすことが目的なので、土日休みのマミーとさっそくお出かけ。

 

朝ごはんに対する気合いの入り方がちょっとだけ人より旺盛なタイプのマミーは、

 

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毎朝エンジン全開でおもてなししてくれました。

もはやホテルの朝食ブッフェです。

テーブルに乗り切らないほどの品数を準備してくれているので、5分おきに「もっと違う種類のチーズあるよ!」「羊のヨーグルト食べたことある?食べてみる?」「パン足りてる!?」と冷蔵庫を開けたり閉めたりしてボルテージ最高潮のマミー。

 

こんな感じで目が覚めるたびにおうち朝食ブッフェスタイルなので、余裕で朝食を食べながら次の日の朝食のことを考えてましたね。

オーストリアのチーズ、ヨーグルト、パン、ハムとか色々食べた!

久しぶりにお家に帰ったようなおばあちゃんちに遊びにきたような、そんなあったかいきもちになったなあ。

私もこうやって、誰かのことを喜ばせるために努力することを楽しめるようなひとでありたいとマミーを見ているといつも思う。

 

食べて喋って3時間ほど朝ごはんを楽しんだあとはいざシティー観光へ。


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(ウィーンの地下鉄にて)

 

ウィーンは公共交通機関がかなり充実していて、バス、トラム、地下鉄等が本気で街中どこにも走っているので移動がとっても便利。

地下鉄の自動販売機でチケットを購入。

2日分(48時間)の乗車券で€14.10。1日分(24時間)は€8.00だったかな。

ちなみに1回の乗車券は€2.40なのでデイパスがめちゃくちゃお得!


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ちなみにウィーンの交通機関に改札の概念は存在しなくて、改札の代わりにあるのが刻印機。

構内にある刻印機にチケットを差し込んで、乗車日時を刻印するタイプ。

タダ乗りしまくれる体制が整ってるけど、不定期で抜き打ちチェックをしてるとのことで、罰金は€105。

滞在中4日間一日中交通機関使っていたけど一度もコントロール見ることはなかったので割と適当なのかも。

 

オーストリアではなくオーストラリア(ややこしい)に住んでいたころ、友達とトラムでタダ乗りしてコントロールに捕まりそうになったところを間一髪降りて全力で走り逃げた若き日の悪さを思い出したり。

憤慨したおじさんに後ろから物凄い声量で叫ばれたなあ。

よい子の皆さんはやめましょうね。

私ももう大人になったのでしっかり払いました。

 

チケットを購入したあとは、天然と方向音痴というどう間違えても掛け合わせてはいけないコンボを兼ね備えたマミーの案内で、盛大に迷子になりながらシティー中心部のStephansplatz(シュテファンスプラッツ)へ向かいます。

初日のこの日はあいにくの雨だったので、「じゃあ一旦カフェでコーヒーとケーキでも食べようか。 。」ということになりカフェに行くことに。

もうこの時点で1時間前まで朝食ブッフェしていたことを忘れていますね。

バカ御一行です。

 

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(メトロを降りて地上に出ると巨大なセントシュテファン大聖堂がお出迎え!)

10分で着くところを1時間かけて到着したのでまあ順調な滑り出し。

 

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(名物のアップルシュトルーデル、ザッハトルテ、コーヒー)

 

ウィーンはカフェ文化が根強く、もはやカフェ文化自体がユネスコ無形文化遺産になっているほどヨーロッパでもカフェがアツイ街として有名なんですね。

マミーのチョイスで入ったのは、大聖堂の近くで見つけたCafe Aida。(アイーダって読むらしい)

Aida – the world-famous home of the best Viennese coffee.

1913年に創業らしいこのお店は、空港でもウィーン市内至るところでも見かける有名チェーン。

カフェ全体がピンクで装飾されていて、レトロポップな感じ。

オーストリアの人たちはカジュアルで入りやすいカフェよりも老舗高級カフェを好む傾向があるらしいけど、完全に庶民派な私たちはこういう場所の方が性にあっている。

ピンクに囲まれるのは違和感凄かったけど!

 

肝心のオーストリアスイーツはあんまり私の好みじゃなく、アップルシュトルーデルもザッハトルテも私には甘すぎて3口で限界でした。

なんせ甘いものが割と苦手なのと、基本的に海外のスイーツは砂糖を入れすぎて素材の味をガン無視しがちなので海外でスイーツは中々楽しめないんですね。

甘党さんにはおススメです。

 

カフェでお喋りを楽しんだあとは軽く街を探索。

2時間くらい人混みにもみくちゃにされ、シティーの洗礼を浴びた私たち一行はぐったり。

変なところにエネルギーを使い果たしてお腹が減ったのでディナーを食べに行くことに。

もう食べることしかしてません。

 

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(レストラン Gastwirtschaft Schilling。読み方さっぱりわかりません。)

 

地元の人たちが通う、オーストリアの伝統料理で有名なレストラン。

高い天井と、50年代風の木造インテリアデザインがオシャレで落ち着く雰囲気。

一瞬目玉が飛び出たくらいお値段お高めだったけど、せっかくなので奮発してオーストリアでは絶対に食べたかった。。

 

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(伝わりますか、この大きさ!)

ウィンナーシュニッツェル!

 

オーストリアを代表とするウィーン風の牛カツレツ。

伝統的には牛肉を使うらしいけど、近ごろはコストと価格を抑えるために豚肉や鶏肉を使うところが増えてきた中、ここのレストランでは本格的な牛肉のシュニッツェルが食べれました。

というわけでお値段がぐいっと張る。

€23とかだったから日本円だと3400円くらい。

どうしたらこんな値段になるのかは謎ですが。


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日本の薄切り肉みたいなお肉を使うんではなく、ちょっと厚めにスライスしたお肉をハンマーでたたき伸ばして衣をつけて揚げ焼きにするとのこと。

ナイフで切ったとき、衣とお肉がくっつかずに隙間が出来ているのが美味しいシュニッツェルの証拠だそう。

顔が大きい私の顔より余裕で大きいシュニッツェル!

もうどうかしてるくらい美味しかった!


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それとサイドディッシュで付いてくるこのポテトのサラダが完璧に計算されていて感動。

新しい料理とアイディアを得られて大満足。


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他にも美味しいご飯を3人で唸りながらシェアして外食の時間を存分に楽しみました。

 

Alt Wiener Gastwirtschaft Schilling

本当に何でも美味しくて色んなウィーンの伝統料理が楽しめるので気になる方は是非!

 

 

振り返ると本気で食べることしかしてなかった全員生理真っ只中のような1日!

次の日は晴れだったのでちゃんと観光っぽいことしました。

 

また次の記事で〜。

 

 

1日に3ヵ国をドライブした日。

 

 

ヨーロッパの秋もずいぶん本格化してきたー。

朝晩のキリッと澄んだ空気と鼻にツンッと冷たい空気が抜けるのが最高に気持ちいい。

 

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(ウィーンからぐっどもーにんぐ‼︎)

 

地面にできた枯れ葉のじゅうたんも紅葉もピークを迎えていつも以上に散歩がはかどる季節。

バロック調のかっこいい建物に秋の景色がとっても似合うヨーロッパの街並み。

 

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セルビアを一度離れて今はオーストリアのウィーンに来ている!

目的は。。

 

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ドミのお母さんに会うため!

並ぶと余計激似!

常にポジティブでエネルギッシュなドミのマミー。

起きてる間ずっと笑ってるんじゃないかってくらいいつも笑顔で、幸せを作り出す工場みたいな人。

見返り求めず自分の身も時間も犠牲にして、誰かのためにいつも全力で動き回ってる。

彼女の辞書にgive-and-takeは存在せず完全に人生give-and-giveスタイル。

表裏がなくて、むしろ表が裏みたいな、ピュアで優しくて愛らしいドミママが大好き!

2年前に初めて対面した時は、両手で抱えきれない大きい袋3つにプレゼントたっぷり詰めて、忙しい合間を縫ってオーストリアからセルビアまで片道車で5時間もかけて会いにきてくれたりした。

ドミママと初対面‼︎大量のプレゼントと共にやってきた‼︎ - YouTube

2年以上ものコロナブレイクを経て、やっと今回うちらが会いに行ける番が来た!

 

ドミママが住んでるオーストリアのウィーンまでは北セルビアのキシュヘゲシュから車で約5時間。

地理的にハンガリーを挟むので1日で3国を巡る旅。

島国出身の自分にとって陸続きで国をまたぐのは未だに不思議な感覚になる。

旅が身近になっていいなあ。

 

キシュヘゲシュを出発してセルビア北の国境ゲートへ!

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セルビア国境ゲートのパスポートコントロール。)


セルビアEU非加盟国なので、空路で空港から入国するのと同じように荷物チェック等慎重な入国審査があるとのこと。

衝撃的にゆるかったですね。

うちらのゲートの国境警察官はパスポートの顔写真と顔を比べることもなければ助手席に座っている私の顔も見ることもなく、携帯片手に通話をしながらのながら作業でスタンプ押してくれました。

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(陸路出入国のスタンプは飛行機じゃなくて車のマークが付いてた‼︎)

たかがスタンプにウキウキする陸路国境越えヴァージンの私。

適当にセルビアの出国スタンプを押してもらった後は100mくらい進んでハンガリーの国境へ。

ハンガリーのゲートは国境警察官数人が外で待機していてセルビアよりしっかり体制の模様。

1台1台トランクを開けて荷物検査をされます。

野菜や果物の持ち込みは一切禁止。

私たちの車のトランクにはおばあちゃんの庭で収穫した梨の袋(推定5キロ)。

お母さんにおすそ分けしようと持ってきた梨の存在を直前で思い出す私たち。  

「え、没収されるじゃん」と言っていたら、全く触れられずにスルーされました。

すごい仕事ぶりですね。

ハンガリーに色んな意味でドライブスルーをして、いざ長旅のはじまり。

国境を抜けた先にあるディスカウントストアーでお母さんにお土産を買い、

 

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(加工肉大国のハンガリー!)

 

腹が減っては運転もできずなので、まずはレストランで腹ごしらえ。

 

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ハンガリーのレストランはログハウスみたいなカントリースタイルが定番。


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ギンガムチェックのテーブルクロスがレトロで可愛くて好き!

2人ともスープとメインが付くランチセットを頼んだら、

 

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前菜のスープが爆弾級巨大ボウルで登場。


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間違いなく2人前らしいですけどね、頭おかしいですね。

ハンガリー人のドミも爆笑です。

ハンガリーは日本のレストランと比べて大抵倍量くらいで食事が出てくることが多いけど、ここは特別サービス精神がバーストしちゃってます。

ちなみに地獄絵図みたいに赤いこのスープは、チリではなくてお馴染みのパプリカパウダー。

なので恐ろしく辛そうに見えるけど辛さはほぼ0!

本気で美味しいスープだったなあ。

メインはローストチキンとご飯。

 

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この見栄えに媚びない質素さがいいですね。

この感じがまさにハンガリー

デザートとコーヒーも頼んでお会計5,200(1,800円くらい)。
デザートのパンケーキは約50円、コーヒーは約30円。

ちょっとだけ裕福気分になれるハンガリー

満腹にも関わらずスイーツショップにも途中下車して、

 

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ケーキとアイスのハイブリッドみたいなアイスクリームも食べてみた。

完全にデブフラグが立っています。

 

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セルビアからハンガリーに入国した途端から、景色から住居の造りから道路の舗装具合まで本当にガラッと変わる。

国が違うんだからそりゃあ何もかも違って当たり前なんだけど、国境って名のついた、言ってしまえばただの線を越えただけでこんなにも全てが変わるんだなあ。

ハンガリーの田舎道は自然がたっぷり。

サンセットタイムにぶち当たり、終始最高なドライブ。

山がなくて平坦だから景色が遠くまでよーく見えて。

地平線に沈んでいく夕陽がなんだか泣きそうになるくらい綺麗で感動したなあ。

 

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スコットランドで山岳地帯や海沿いをドライブした後だからこの景色が余計特別に感じたのかもしれない!

日が沈んだあとはちゃっかり私の意識も沈んで、気づいた頃にはオーストリアの国境に着いていた私たち。

焦ってパスポートをカバンから出そうとしたけど、ヨーロッパ間の移動はパスポートの確認はおろかセキュリティチェックというものもないのです。

シェンゲン協定加盟国は出入国審査なしで自由に移動できるという。

私はこういった非常に大切な基礎知識がいつも抜けた状態で旅をしているので、当然のごとく、こういった情報も知らなかったのです。

そろそろしっかりしたいところですね。

オーストリアの国境を抜けるとやっぱり景色も空気も雰囲気もまたガラッと変わる。

ちなみに国境抜けてから路上を歩く人1人目を見つけるまでにかかった時間はなんと40分。

これにはさすがにびびりましたね。

だってこの日は金曜だったんですよ。

フライデーナイトなんですよ。

酒豪のイメージがあったオーストリア、郊外のパブも盛り上がってるかと思いきや怖いくらい誰もいないし音もしない。

お店もレストランもほぼ閉まっていて、ゴーストタウンみたいな雰囲気。。

建物もモダンで新しくて、セルビアハンガリーを抜けて来た自分たちからするともはや違和感を覚えるくらい街も綺麗に整理されている。

道路の舗装具合もグッと改善して、お尻がオーストリアに入国したことを伝えてくる。


ウィーンに近づくとやっと交通量が増えてきて、走ってる車は高級車が多め。

ドイツ車の割合が高くて、車もピカピカで子綺麗に手入れがされてるのが伝わってくる。

セルビアハンガリーオーストリアの3ヵ国をドライブして、その国の人たちの暮らしを少しだけのぞき見させてもらいながら色んな感覚が巡った1日。

国によって、時間の過ごし方、お金の使い方が360度丸々ちがう。

3ヶ国の住宅街を走り抜けながら、どんなふうにそれぞれの国の人たちが暮らしてるかが見れた。

お金の質と人生の質。

必ずしもこの2つがイコールではないのがはっきり目で見えたようなそんな感覚。

価値観は人それぞれだから私がどうこう言う問題でもなければ他人の生活に対して良し悪しの判断をするつもりもないけれど、自分なりに物ごとの本質が見えた気がした1日。

旅をしながら自分の目で色んなものを見たり、肌で感じて経験して、自分が頭に描く理想の人生図がどんどん変わってきた。

世界を旅をしていたら毎日いろんなことを思う。

それを言葉にするのって結構むずかしい。

五感をつかって感じ取ったものだから、説明のつかない思いに遭遇することも多々あるわけで。

 

夜10時に無事ウィーンに到着したわたしたちは、お母さんとこの日2度目のローストチキンにお出迎えされ夜遅くまで楽しい時間を過ごした!

というわけで明日からウィーン観光。

 

次からはウィーン編!

 

 

ではでは。

 

旅のはじまりはセルビアから。

 

スコットランドでの1年間の暮らしを終えて、コロナ禍が始まってから約3年間ぬくぬく温めてきた旅に出る時が来たので、それに合わせてブログを始めようと思います。

私と同じように旅が好きな人たちと、私なりの旅の仕方、旅の面白さなどなどシェアできたらうれしいです!

 

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スコットランドを出る前日の最後のお散歩。奇跡的な晴天。)

 

エディンバラでの生活についてものちのち書こう。

 

思い出が詰まった大好きなお家にお別れをして、空港直行バスに乗ってエディンバラ空港へ。

エディンバラは空港行きのバスAIR LINKが24時間走っていて空港⇆市内のアクセスがとっても良き。

しかも片道£4.5で他国と比べても相当お得だし便利で良心的。

 

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一人あたりの年間飲酒量も、飲酒が起因の死亡率も世界トップクラスの少々問題児スコットランド

空港のパブは深夜であろうが早朝4時であろうが陽気なスコティッシュで大抵満席。

 

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("PRAY FOR DELAY"「遅延を祈る」。もちろん満席。)

エディンバラからセルビアの首都バルグレードまではライアンエアーで3時間のフライト。

ヨーロッパを周遊した経験があれば知ってる人も多いと思うけれど、ヨーロッパ最強格安LCCと呼ばれるRyanair。

周りの友達や同僚からもこの航空会社のいい経験話を全く聞かないので意識して避けていた私。

急なフライトキャンセルとか変更とかがとっても多いらしく。

しかも安さをギリギリまで徹底追求したRyanairは

  1. オンラインでチェックインをしなければチェックイン手数料€45
  2. ボーディングパスを印刷して持参しなければ追加手数料€15
  3. 預け荷物の厳しい重量チェック。オーバーすれば追加料金。
  4. 搭乗直前にゲートで機内持ち込み手荷物の厳しいサイズチェック。オーバーすれば追加料金。

色んな手段と頭を使って利用客からお金を搾り取ろうと尽力している。

 

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座席頭部に付けられた非常時ガイドのシュールなイラストはすごく好きなんだけれど。


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おもしろい。

こういうの放っておけないタイプ。

ドミと私は預け荷物の重量を2人合わせて余裕で6kgオーバー。

私はオンラインチェックインも済ませていなければボーディングパスの印刷も未持参。

どうしたわけか私だけオンラインチェックイン、ボーディングパスの確認もアプリから出来なかったんですね。

預け荷物も機内持ち込み手荷物も重量オーバーしていたのはうまいこと誤魔化そうと思っていたのだけど。

結果、なにも突っ込まれることなく、手数料0で搭乗手続き終了。

1分くらいでちゃちゃっとやってくれたお姉さん。

聞いていた話と全然違いましたね。

空港職員もパブで一杯ひっかけてほろ酔いなのか、ただ適当な国民性なのかどちらかは定かじゃないけどラッキーな展開で旅のスタートを切れました。

悪い評判で有名なRyanairだけど、エディンバラ空港のRyanairを利用する場合は他空港よりはちょっとリラックス出来るかもしれないね。

保証はなし。

 

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私たちの祈りが無事通じたあとはパブ全体の祈りも完璧に通じてフライトは1時間半遅れで出発。

 

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ブダペストに到着。

ドミのお父さんがセルビアから片道何時間もかけて車で迎えに来てくれました。


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旅のはじまりはドミの家族が住むセルビア

田舎で約2週間ゆっくり亀時間を過ごしてます。

ドミもドミのの家族もハンガリー人なんだけれど、セルビア北部はもともとハンガリーの領土の一部だったという歴史的な背景があってこの辺りはハンガリー人の割合が多いのです。

ドミのお父さんやおばあちゃん、村の人たちと2年ぶりに再会して2年分のお話を沢山したり、ひたすらおいしいご飯を食べさせてもらってひどく甘やかされたり、普段絶対しない昼寝を毎日2時間くらいしたり1日中絵を描いたり畑で犬と日光浴したり。

 

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(おばあちゃんちの畑 feat.近所の猫)

 

優しいドミがワッフルを焼いてくれて、バニラアイスクリームをたっぷり乗せて食べるという朝からわんぱく行為をしたり。

 

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リビングのテーブルを庭に移動して朝食会。

 

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馬車に乗ったりシーソーに乗ったり朝から日曜市で豚の丸焼きを食べたり、深妙な面持ちで毎朝体重計に乗ったりもしている。

 

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ファーマーズマーケットで私の血肉となった豚の丸焼き。

ヘビー級のセルビア式朝ごはん。 

 

わたしたちがいるのはセルビア北部にあるキシュヘゲシュ(2年経っても高頻度で噛む)という人口約5000人ほどのめちゃくちゃ小さな村。

2年前ここに初めて来た時の衝撃は今でも忘れない。

まじで何もない。

村の中心地にあるのは小さい食料品店が2つ、チャイニーズ系の何でも屋さん、パン屋さん、薬局、精肉店

その他民家。

ちょっと歩いて中心地から離れると見渡す限り農地が広がっている。

360度地平線。

いろんな家畜の匂いと薪を炊く匂いが空気中に漂っていて、時間が止まってるかのように静か。

どこにいても小鳥のさえずりがよく響く。

日本の旧車市場じゃ相当価値がつきそうなクラシックカーや、日本じゃ10年前に廃車になってるだろうレベルのおんぼろ車が何度も何度も手修理されて普通に走っている。

土や炭で顔を真っ黒にした風情しかないおっちゃんが、3秒後に車輪が外れそうなおんぼろ自転車を口笛吹きながらふらふら走らせている。

馬車が道路を走っている。


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こんな光景を教科書のなか以外で見られると思ってなかった。。

名古屋に引っ越したあと、"札幌は田舎"と愛する地元を小馬鹿にしていた自分を本気で殴りたくなるくらいここは規格外のど田舎。

 

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でもこの本気でなにもない村での暮らしが私は大好きで大好きでたまらないんですね。

シンプルな暮らしがどれだけ贅沢かを学んだ場所。

家族代々繋いできた伝統的な暮らし。

支えてあって暮らすコミュニティのあり方。

仕事と余暇の時間の使い方と価値観。

本気で何もないはずの小さな村に詰まった生活の知恵や魅力、生きるための術、幸せの鍵。

 

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子どもの為にお父さんがお庭に作った手作りの遊具。


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ブランコも木のおうちも全部手作り。

家族を中心に考えて生活できる余裕と時間がここにはある。

 

2020年から2021年に5ヶ月間ここで生活した中で私が得たもの、思い出、学んだ知恵や歴史や文化、ハンガリー料理、セルビア料理、たくさんシェアしたいものがあるのでそれはまた今度!

 

ではでは。